誰しも「いつ、どのような金融商品を買えばいいのか?」で悩んでしまいますが…
実は、そんな悩みはあまり大切ではありません。
重要なのは、「ポートフォリオ的発想」なのです。
この「ポートフォリオ」とは、一体何なのか?
みんなで一緒に考えていきましょう。
何を選ぶかより、どう組み合わせるか⁉︎
突然ですが、投資において「どれくらい儲かるのか」を決定付ける、1番重要な要因は次のうちどれだと思いますか?
①いつ金融商品を買うか
②どの金融商品を買うか
③いつ、どのような金融商品を買うのか
何となく、③が正しいようには思えますが、実はどれも不正解です。
投資において1番大切な事は、いつ、どのような金融商品を買うのかではありません。
複数の金融商品を、どのように「組み合わせるのか」なのです。
私達は投資信託の積立てを行っていくので、毎月の掛金で、投資信託を「どのように組み合わせるのか」が重要になってくるのです。
意外に思われるかもしれませんが、積立て投資における収益のほとんどは、ファンドの「組み合わせ方」によって決まります。
要は何を選ぶかよりも、ファンドをどのように組み合わせるかで、投資の収益が決まるという事。
私達は、どのファンドを選ぶのかよりも、ファンドを「どのよう組み合わせるのか」に大きくの時間とエネルギーをかけるべきなのです。
複数のファンドを組み合わせていき、それを1つのものとして捉える事を、私は「ポートフォリオ的発想」と呼んでいます。
ポートフォリオ的発想で成功する企業
この「ポートフォリオ的発想」は、言葉に出すと難しいそうに聞こえますが、実際はとても簡単な事なのです。
あなたはGEという会社(ゼネラルエレクトリック)をご存知ですか?
有名な発明王、トーマス・エジソンが1890年に創業した会社です。
GEは実にさまざまな事業を行っていますが、大きく分けると次の事業分野に分かれます。
・テクノロジー(飛行機エジソン、CTスキャンなど)
・エンターテインメント(テレビ、映画)
・エネルギー(ガスタービンなど)
・ファイナンス(リース、金融業)
なぜ、GEは一見関係なさそうな4つの事業分野を併せ持っているのでしょうか。
実は、GEの4つの事業そのものが1つのもの、「ポートフォリオ」なのです。
これを事業ポートフォリオと呼びますね。
前回、ファンドの配分割合のところで紹介した、「リスクを軽減させる」、「資産間のバランスを図る」というマインドを思い出して下さい。
GEのポートフォリオでは、リスクを軽減させる工夫が見られます。
例えば、テクノロジーやエネルギー関連の事業がスランプに陥っても、ファイナンスやエンターテインメントで利益を上げ、会社の利益を下支えする事が可能です。
1つの事業が大きく落ち込んでも、別の事業でその埋め合わせを行う訳です。
まさに「相互補完」の考え方ですね。
また、人事や総務が専門の方なら、ダイバーシティという言葉を聞かれた事はありませんか?
ダイバーシティとは「多様性」という意味であり、主に企業の人材活用の場で使われている概念です。
人材のダイバーシティとは、新卒の男子だけを採用するのではなく、中途採用に力を入れる、女性の活用を積極的に行う、あるいは、日本人だけでなく、外国人な人材を採り入れるという事です。
年齢、性別、人種、文化的背景などが違う人間を併せて登用する事で、1+1+1のマンパワーが、4にも5にもなり得るのです。
人材のダイバーシティに力を入れている企業の方が、そうでない企業よりも高い収益性を備えている事が明らかになっています。
ダイバーシティを推し進めるとは、まさに「人材ポートフォリオ」を構築する事なのです。
あなたのポートフォリオも、バランスを保ちながら、1つのものとして扱って欲しいのです。
まとめ
「いつ、どのような金融商品を買うのか」という事で悩む人も多いですが…
何を選ぶかよりも、ファンドをどのように組み合わせるかで投資の収益が決まるのです。
また、複数のファンドを組み合わせ、それを1つのものして捉える「ポートフォリオ的発想」で、バランスを保ちながら扱っていきましょう。
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