積立て投資の仕組みさえ作ってしまえば、後はあなたのお金が稼ぎを生んでくれるのですが…
実は、何もしなくてもいい訳ではありません。
年に1度、たった1回だけ仕事をしなければいけないのです。
さて、年に1度、たった1回だけ何をしたらいいのでしょうか?
1年にたった1回の投資活動
積立て投資の特徴は、投資にはほとんど時間をかけずに、投資が続けられる点にあります。
積立て投資というプロセスの中で、あなたがする仕事は、たったの3つです。
②積立て投資の申し込みを完了させる事
③年に1度、ボーナス時の掛金20万円を手動で投資して、バランス調整を行う事
あなたの仕事に予定表があるように、積立て投資では、「投資のカレンダー」と呼べるものがあります。
具体的に記すと、次のようになります。
〇〇日に掛金「5万円」の引き落とし6月または7月
〇〇日に掛金「20万円」の引き落とし
12月または1月
〇〇日に「20万円」の手動投資
たったこれだけで終わるカレンダーですが、12月または1月が「手動投資」となっています。
一体これはどういう事でしょうか。
実は、あなたの投資カレンダーには一行「注意書き」が付け加えられています。
別の言い方をすると、あなたがネット証券で積立て投資のプログラムを実行する際に、ボーナス時の「増額積立て」を、わざと年に1回にするという事なのです。
投資太郎さんは2月にネット証券で積立て投資を開始しました。
7月にはボーナス時20万円の「増額積立て」を実行しました。
投資さんは次のボーナス時1月の「増額積立て」は行わず、冬のボーナスのうち「20万円」を給与振込口から引き出し、ネット証券に入金します。
そして、積立て投資ではなく、任意の購入という形で「20万円分」の投資信託を購入するのです。
「えっ、一体何の為に?」と思われるかもしれませんが、それは「資産配分のバランス調整」を行う為です。
あなたはポートフォリオの「ビギナー型」、安全資産(日本債券ファンド)30%+日本株式ファンド20%+海外株式ファンド30%+海外債券ファンド20%で月5万円の積立て投資を始めました。
積立て開始から11ヶ月後、それまでに積み上がった「資産の割合(ポートフォリオ)」が変わっていたとしましょう。
さて、そんな状態を放置したまま、同じような「配分割合」で積立て投資を続けてもいいのでしょうか?
当初の割合に戻す「リ・バランス」
この「資産配分」は、あなたが当初イメージした組み合わせ(配分割合)とは異なります。
具体的にいうと、債券が少なくなり、株式の割合が多くなってしまいます。
つまり、当初想定した、より過剰なリスクを取っている状態にあるのです。
このような状態を改め、現在の「資産割合」を元の「配分割合」に近づける為に、わざわざ手動で20万円分の投資を行うです。
この場合、20万円のほとんどは「安全資産(日本債券)」と「海外債券」に投資します。
株式には全く投資を行いません。
このような作業を、ポートフォリオのバランス調整、「リ・バランス」と呼んでいます。
「資産配分」
・日本株式28%
・日本債券20%
・海外株式41%
・海外債券11%⬇︎
リ・バランスした資産
(本来のポートフォリオ)
・日本株式20%
・日本債券30%
・海外株式30%
・海外債券20%
リ・バランスとは、当初のバランスが崩れたポートフォリオを、元の形に戻してあげる事です。
これは本来のリスクポジションを取り戻す作業の事ですね。
次は逆のパターンを見てみましょう。
(ビギナー型)
・日本株式20%
・日本債券30%
・海外株式30%
・海外債券20%⬇︎
積立てた結果の資産
「資産配分」
・日本株式18%
・日本債券41%
・海外株式19%
・海外債券22%
積立て投資から12カ月後で、資産の割合が上記のように変わっていたとします。
「資産配分」は、当初想定したものより過小なリスクしか取っていません。
この場合、手動投資の20万円は株式と海外債券に振り向けます。
安全資産には全く投資を行いません。
そうする事で、本来のリスクポジションを取り戻すのです。
リ・バランスとは年に1度、あなたの資産をクリーニングに出す事。
そこで、崩れた型を元の状態に戻してあげるというイメージですね。
この1年に1度のバランス調整こそが、あなたの資産を長期にわたって健康な状態に保つ秘訣です。
ハッキリ言って、あなたは11ヶ月の間、何もしなくても一向に構わない訳です。
ただし、1年に1度だけは仕事をして下さいね。
この仕事をするかしないかで、長期のリターンが違ってくるのです。
リ・バランス実行の月は、夏か冬のボーナス時となります。
年末年始が分かりやすければ冬でもいいですし、夏の方が覚えやすければ夏でも構いません。
あと、任意でファンドを購入する際は、必ず「分配金再投資コース(自動継続投資コース)」を選ぶようにして下さいね。
まとめ
しっかり仕組みを作り、積立て投資をスタートさせたら、後は何もしなくてもいいのですが…
1年にたった1度だけ、投資のバランス調整を行う必要があります。
この当初の割合に戻すリ・バランスを行う事で、長期にわたってのリターンが期待できるようになりますよ。
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