「サービス残業はやらずに、ちゃんと定時で帰って下さい。」
「サービス残業をしても、残業代は出ませんよ」
労働基準法改正により、残業に対して厳しく言われるようになりました。
いえ、別に残業がしたいという訳ではありません。
ただ、残業をしないと、山のようにたまった自分の仕事が終わらないのです。
少しでも明日の仕事へ回さないように、サービス残業をしてでも頑張る、僕らの企業戦士達。
ついやってしまう残業ですが、実際には、お金にもならない事をやっているんです。
もちろん、やらなくちゃいけない場合もありますが…
普段から自分でちゃんと計画を立てていけば、残業なんてほとんどやらなくても良くなります。
でも日本人には『残業=頑張ってるワタシ』というイメージがまだ深く根付いてしまっています。
この、つい残業してしまう悪習慣を、できるだけしない習慣に変えていきましょう。
給与を『時給』で考えた事はありますか?
このご時世、残業代がつく会社は、天然記念物の様な存在です。
特に中小企業の場合、ほとんどがサービス残業ではないかと思われます。
しかも、この惨めな現状を、あなたは受け入れてはいませんか?
「まぁ、この不景気じゃ仕方ないか…。仕事があるだけ、ありがたいからなぁ。」
そんなもっともらしい慰めの言葉を口にしながら、今日もせっせとサービス残業をやっているのではないでしょうか?
しかし、あなたがサービス残業をすればするほど「お金」とは縁遠くなってしまいます。
「タイム・イズ・マネー」という、ことわざがある。
特に若いうちは、自分の「時間」と「知恵」に最大限のレバレッジをかけて、将来の為のお金を貯めなくてはいけない時期。
資産運用の為に必要な元手も、ある程度のお金がなくては、お金を増やす事なんてできません。
目の前の仕事を片付ける為にも、やもなくサービス残業をしてしまいますが…
上司には「サービス残業に大切な時間を費やしているとは、何事だ!」と言われてしまう事も。
会社にいる限り、指示に逆らえない事もあります。
でも、あなたは自分の給与を「時給」に換算してみた事がありますか?
した事がない人は、給与を実際の勤務時間で割って、自分が1時間あたりどれくらいの時給で働いているのかを計算してみてほしい。
例えば、あなたが月30万円の給与をもらっていたとしましょう。
定時は午前9時から午後6時までの8時間。
出勤日数は毎月22日で、毎日3時間のサービス残業をしていると仮定すると、あなたの時給はおよそ1240円になる。
この金額を安いと見るか、高いと見るかは人それぞれ。
でも、深夜のファミレスでアルバイトしているのと、大差ない額である事は間違いない。
上司やクライアントに気を使い、いろいろな責任を押しつけられてクタクタになった挙句、学生でも稼げる時給なんです。
お金が貯まらない人は、総じてこの『時給感覚』がない。
自分が1時間あたり、いくらで仕事をしているのかという感覚がない。
だから平気な顔をして、いつまでもダラダラとサービス残業を続けていられるんです。
何よりもいけない事は、サービス残業を習慣化させてしまう事。
時給感覚が麻痺するだけでなく、生活のリズムまでも狂ってしまう。
サービス残業ばかりしていると、お金が貯まらない代わりに、ストレスだけがバンバンたまっていく。
そのストレスを発散する為に、飲みに行ったり、衝動買いをしたり、ギャンブルをしたりと、お金を浪費するような悪習慣ばかりがクセになってしまいます。
現に私がそうだったから。
万が一、残業手当がもらえたとしても、これではお金が貯まるはずがない。
サービス残業をしているあなたは、自分を「安売り」しているのです。
「自己満足の残業になっていないか?」と考える
福祉職員時代、タイムカードを押して帰ろうとすると、同僚達はそのままサービス残業モードに。
ワタシもその雰囲気に流されて、遅くまで残業。
でも今になって思えば、私は「頑張ってる自分」を、周りに認めてもらいたかっただけなのです。
集中してやれば、2〜3時間で終わってしまう事も、同僚とペチャペチャと無駄口を叩きながら、仕事をしている「フリ」をしていた。
ただ、みんなに「私は頑張ってますよ、偉いでしょ♪」とアピールしたかったにすぎない。
あなたもじっくりと、自分の仕事を振り返ってみてほしい。
昨日の残業は、本当に必要な残業だったのか?
単に「上司より先に帰りづらいから」といった理由で、明日片付けても差し支えない仕事を、わざわざサービス残業してまで片付けようとしていませんでしたか?
そんな仕事漬けの自分に、ちょっとだけ酔ってはいませんか?
なんて無駄な時間なんでしょう。
人生は短いんです。
できるだけ早い段階で、必要な元手になるお金を効率よく貯める為には、「今、すべき事」を優先しなければいけません。
人に気を使ってサービス残業をしている時間など、あなたにはもはやないのです。
まずは、時給感覚をしっかり持つ事が必要になります。
自分が時給いくらで働いているかが分かれば、「残業してまでやる必要のない事」や「残業してもやらなくてはならない事」の違いが見極められる。
サービス残業を減らす事によって、相対的にあなたの「時給」は上るのだから。
会社から時間を取り戻したら、それを自分の「未来」の為に使って欲しい。
投資の勉強をする、セミナーに参加する、異業種の交流会に参加する…など、できる事はいくらでもあるはずです。
時給感覚を味方につければ、自分の未来さえも思うようにコーディネートする事ができるようになりますよ。
まとめ
少し前までは、当たり前のように行われていたサービス残業ですが…
自分の給与を「時給」で考えると、サービス残業のムダが見えてきます。
また、昨日の残業 は本当に必要な残業だったのか?
頑張っている自分に、ちょっぴり酔ってはいなかったのか?
もう1度、「時給感覚」をしっかり持ち、自分の為の時間を確保していきましょう。
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