ポートフォリオの3層構造とは⁉︎安心の投資術
rawpixel / Pixabay
スポンサーリンク

カネオ
「ポートフォリオの3層構造って、何?どんな組み合わせの事なんだろう?」

 

前回、4大資産について説明しましたが…

 

実は、組み合わせ方を大きく3つに分ける事ができます。

 

それを「ポートフォリオの3層構造」と言いますが…

 

はたして「ポートフォリオの3層構造」とは、どんなものなのでしょうか?

株式&債券で組み合わせる

4大資産はとてもシンプルな組み合わせですが、同時に複合的な意味を持つポートフォリオでもあります。

 

例1
株式
日本株式インデックスファンド + 海外株式インデックスファンド

債券

日本債券インデックスファンド + 海外債券インデックスファンド
例2
日本
日本株式インデックスファンド+日本債券インデックスファンド

海外
海外株式インデックスファンド+海外債券インデックスファンド

 

これらは4大資産を2つの視点から捉えています。

 

例1の視点は、資産の分散です。

 

「株式」と「債券」に分かれていますね。

 

これは以前説明した通り、株式と債券はリスク・リターンにおいて、異なった特性を持っています。

国&地域で組み合わせる

2つ目の視点は、「日本」と「海外」に分けたように、国&地域の分散です。

 

日本に住んでいると、どうしても国内を中心に資産の配置を考えてしまいますが、投資においては「どこに住んでいる」、また「〇〇人である」という事は重要ではありません。

 

日本にも海外にも投資する、すなわち「世界」を中心に資産の配分を考えればいいのです。

 

ところで、インデックスファンドとは、市場の平均値との連動を目指す投資信託です。

 

市場の平均値は通常「指数」というもので表されます。

 

例えば、株式の指数でいえば、日経平均株価は株式市場の平均値を表す1つの「指数」です。

 

また、東京証券取引所第1部の全銘柄を網羅した指数の事を、TOPIX(東証株価指数)と呼んでいます。

 

4大資産にはそれぞれ「指数」が存在しますが、もちろん、市場の平均値である指数にも値動きがある訳です。

 

各指数がそれぞれ違った値動きをしますが、4分の1ずつ組み入れたポートフォリオは、どうして値動きの振れ幅が変化するのでしょうか?

 

それは、それぞれの指数の動きに「独自性」があるからです。

 

例えば、異なった人は、違う価値観を持ち、違う意見を言います。

 

異なった事業は、違う仕組みを持ち、違う場面で利益を出します。

 

それと同じように、異なった資産は違った特性を持ち、違うアップダウンを現出するのです。

 

今度は、株式指数と債券指数の動きの違いに注目してみましょう。

 

株式とは、例えるたら、社交的で新しい事にどんどん挑戦する「積極タイプの人」です。

 

一方、債券はどちらかというと地味で、決められた事をきちんとこなしていく「堅実タイプの人」です。

 

よくある値動きグラフのように、積極タイプの株式は、その価格がときに「暴れ馬」のように上下します。

 

この「暴れ馬」をなだめる役割を担っているのが、実は堅実タイプの債券なのです。

 

実際、株式の価格が下がる時には、債券の価格が上がる場合が多く、逆に株式の価格が上がる時には、債券の価格が下がる場合が多いです。

 

つまり、お互いが異なった値動きをしているという事ですね。

 

ビジネスの世界では、積極タイプと堅実タイプの「組み合わせ」で事業がうまくいきますが、投資の世界も同じです。

 

配分割合を決定する際には、株式と債券を組み合わせる事を「必須の条件」としましょう。

 

今、あなたのポートフォリオが、日本株式50%、海外債券50%を組み入れているとします。

 

日本株式のリスクの大きさを20としましょう。

 

海外債券のリスクの大きさを6とします。

 

この場合、ポートフォリオのリスクはいくらになるでしょうか?

 

普通に考えれば、20の大きさのリスクを50%、6の大きさのリスクを50%保有している訳ですから、ポートフォリオ全体のリスクは、20×50%+6×50%=13になります。

 

ところが、実はそうはならないのです。

 

実際は、ポートフォリオのリスクは13より小さくなります。

 

細かい数学的な説明は除きますが、株式と債券が互いに異なった値動きをする分、ポートフォリオのリスクが単純平均より小さくなるのです。

 

つまり、この部分に、値動きが異なる資産を組み合わせる「メリット」が存在するのです。

安全資産とリスク資産で組み合わせる

実は、4大資産の組み合わせ方には3つ目の視点があります。

 

それは「安全資産」と「リスク資産」という区分けです。

 

安全資産はリターンを求めず、元本確保を最優先させる資産の事です。

 

4大資産の中では「日本債券」が安全資産に当てはまります。

 

それ以外の3資産は、いずれもリスク資産となります。

 

4大資産の中では、日本債券だけが安全資産です。

 

万が一、あなたがリスク資産のみでポートフォリオを作り、積立て投資を行ったとしたらどうでしょう。

 

あなたは早速、積立て投資をスタートさせました。

 

ただし、配分割合を決めるのが面倒だったので、資産は全て日本株式としました。

 

積立て投資を始めてから、丸7年が経ち、投資元本はすでに700万円になっていました。

 

積極的な配分が功を奏し、資産総額はなんと1200万円に達しています。

 

あなたは鼻高々でしたが、そんな折、2008年〜2009年のような「グローバル金融危機」が突如襲ってきました。

 

あなたの資産は大きく変化し、資産は550万円に減ってしまったのです。

 

多少大げさな例ですが…

 

しかし、絶対に起こらないとは言い切れません。

 

現実に、2008年の1年間だけで各国の株式市場はその価値を40%〜60%も失ってしまった訳ですから…

 

リスク資産、特に株式だけでポートフォリオを構築する事は、一輪車で坂道を転がり下りるようなものです。

 

うまくスピードに乗れば、あなたの資産は大きく殖えますが、大きな石にぶつかれば、あなたは一輪車から投げ飛ばされ、資産は大きく変動します。

 

もし、あなたの大切な資産が40%、50%のマイナスになるような事態が起こったとしたら、あなたは今までと同じ気持ちで、積立て投資を続ける事ができますか?

 

もしかしたら、投資に対する恐怖が、投資を続ける意志に勝ってしまい、あなたは積立て投資をやめてしまうかもしれません。

 

「安全資産」は地味な存在ですが、積立て投資を続ける上で、資産の価値を守る「防波堤」の役割を担うのです。

 

毎月5万円、ボーナス時20万円の掛金の中で、リスクを取らない安全資産(日本債券)を組み入れる事をオススメしますよ。

まとめ

ポートフォリオの3層構造とは、「株式&債券で組み合わせる」「国&地域で組み合わせる」「安全資産とリスク資産で組み合わせる」の3つになります。

 

これらは積立て投資のリスクをコントロールする上で必要な手法です。

 

どれが欠けても、うまく資産を殖やす事ができません。

 

必ず投資を始める前に、しっかりと頭に叩き込んでおきましょう。

 

 

カネオ
うまくリスクをコントロールしていきたい人には、このセミナーがオススメですよ。

⬇︎

おすすめの記事